批評家の宇野常寛さんといえば、サブカルチャーからインターネット論まで、これまで数々の著作で、現代社会の様相とそこに潜む危険な兆候を指摘してきました。そんな宇野さんの金字塔とも言えるのが本書です。SNSが人と人がつながることをますます容易にした時代。一方で、それは「分断」を、そして弾かれる人を生み出す仕組みにもなりました。そんな中で今必要なのは、仲間内のコミュニティ・共同体を強化することではなく、人が人以外の存在とのコミュニケーションを取り戻すことだと著者は力説します。登場する話は、ウクライナ戦争から、流域環境、民藝、中動態、そしてイーロン・マスクまで。それらを通し、社会におけるプラットフォームのありかたを問い直します。